2023年5月29日
将来「空き家問題」とならない日本の家とは?
「空き家問題」をなんとかしなければ・・・
未来の日本の原風景が「古びて荒れ果てた空き家」とならないために
とはいえ、いくつかの高いハードルをどう考え超えていくのか
目の前に立ちはだかる高い壁とは
それは、刷り込まれた日本の住まいをどう捉え考え進めていくのか?
過去からの概念であり「価値観」が障害かもしれません
「自由設計で建てる注文住宅」=「自分だけのこだわりを時間をかけて考え悩み落とし込む自由設計&注文住宅&大きい家」
流通する家?
そんな前提で家を作るものではない
しかし、流通できる家を作り将来の収入を得ることを前提に家を作る
まるで、真逆な考えの家づくり
しかし、マンションの登場で家はお金を産む
目から鱗の家を所有するという考え方
そこで、前回まで書いてきた「マンション流通」から学ぶべき幾つかのポイントを整理してみたいと思います
「流通する家」を前提に考えると・・・
・誰もが住みやすいクセの少ない住みやすさを追求した間取り
・悪戯に大きすぎない効率的で住みやすい広さ
・流通する資産であり、そういう存在であるという自覚
基本は、そういう事です
そして、すごく大事な「暮らしやすい立地」
生活するための利便性が高い「場所」
自分のこだわりを住まいに落とし込んだ自由設計の戸建て注文住宅でなければ嫌だ
流通のことは眼中にない
自分や自分の家族の『好きに囲まれた暮らし』は譲れない
そんな考えの人は、当然ながら『自由設計の戸建て注文住宅』にすべきです
でも、日本の住宅が流通してくれた方が「負の遺産にならない」
「自由設計の戸建て注文住宅」の存在は、今後も凄く凄く大切に考えるべきだ
それと同時に、新たに「流通する住宅」もしっかりと考えていくべき
そこで、「流通する住宅」はマンションの要素を紐解き検証し盛り込んでいく必要がある
過去に日本の家は「流通する家」という目的を持って進めてきた歴史はない
だからマンションから学びマンションのデメリットを超えた存在となるために深掘りして具体的にしていかなければならない
・「誰もが住みやすいクセの少ない住みやすさを追求した間取り」
▶︎「間取り」は重要
でも、自分本位の間取りは自分にとっては満足だが、他の人にとっては住みづらい場合もあるので注意
▶︎使いやすさ暮らしやすさは重要だし、必要なものは組み込まれていなければならない
でも、あまりに個性的すぎては流通させるという視点からは「不向き」
▶︎誰にもそこそこ住みやすいデザインだったり素材感だったり色合いだったり、クセの少ないものでなければならない(普遍的であることを追求する)
・大きすぎない効率的で住みやすい広さ
▶︎大きくすることは、流通価格が高くなる
採算ベースを考えて価格設定する(売買価格が高くならない配慮)
流通させるための売りやすく書いやすい価格とする
▶︎大きいと掃除も大変だし、移動距離があり過ぎると効率良い生活はできない
大きすぎると冷暖房などの光熱費が高上がりになる
▶︎コンパクトで優れた間取りでなければ「住みたい」「買いたい」「売りたい」「借りたい」「貸したい」は成立しにくい
・流通する資産であり、そういう存在であるという自覚
▶︎自分や自分の家族だけが良ければいいという発想は「自由設計の戸建て注文住宅」的思考なので、流通しにくい可能性が高い(個性的すぎるデザインや間取りは一部の人しか魅力が伝わらない)
▶︎流通価値は、「住む」「売る」「買う」「貸せる」「借りる」が成立しなければ成り立たない
そして、立地の条件も凄く重要で学校への距離、駅やバス停への距離、スーパーやコンビニへの距離など念頭におくべき
ここが主だった原理原則の要素だ
では、それはどんな住まいか?
条件を満たす家とは?
そこで、「マンション」のデメリットも検証しておくべき
▶︎マンションは、高層だったりしているのでエレベーターに乗らないと自分の住まいに辿り着かないので、結構面倒
▶︎駐車場からエレベーターが遠かったりすると買ってきた物が大きかったり重かったりすると移動が大変なので、非力な子供や女性や高齢者には想像以上に厳しいものがある
▶︎マンションという巨大な自治会組織に入って、維持費などの共有費を支払わなければならないし、役員なども回ってくるので、その覚悟をしなければならない
(戸建て住宅も同じ)
▶︎地元の人もいれば二拠点居住の方もいて、共通の価値観を持てるのかにより共通のルールで住めたいが無理かもしれない
いわゆる、「マンション」が絶対いいわけではない
マンションだってデメリットもある
むしろ、「戸建て住宅」の方が、敷地内の駐車場に普通に車を停められ、買い物も玄関まで距離がそれほどないから凄く有利
庭やデッキ(縁側・テラス)でBBQ、お家キャンプができたりするので、マンションではさすがにそれは厳しい
地に足のついた開放感のある暮らしも安心だ
しかし、そこばかり追求していたら「流通できる家」への回答にはならない
もう一度原点に帰ると「流通できる家」=「住みたい」「買いたい」「売りたい」「借りたい」「貸したい」が成立できる要素を持った家のことを言う
立地の話は置いておいて、「流通できる家」とはどんな家なのか?その条件を考えなければ、話は前に進まない
そこで、私が辿り着いた「答え」であり「正解」と言えるのはズバリ!!
『小さい平屋』ということ!!
「皆さんの会社が、平屋から考える家づくり”縁側家族”」や「人生をデザインする 小さな専門ブランド”YOROKOBi”」を勧めているから水を引いているのでしょ?
PRしたいからでしょ?
いいえ
「縁側家族」ブランドや「YOROKOBi」ブランドを立ち上げた時の考えや理由は、「流通する家」と言う発想も視点もありませんでした
その時、『流通できる家』を追求したかったわけではありません
老若男女が快適に幸せに暮らせる家を追求して行った先に『縁側家族』『YOROKOBi』の考え方が生まれました
ただ結果的には「流通できる家」の要素を両ブランドはガッツリ保持していたというあくまでも結果論として、その最も大切な要素が基本になっていたのです
その家について「平屋」「小さい家」という視点で過去にブログを書いてき他のです
たまたま「流通する家」という考え方に達した時に、凄く相性が良かったに過ぎません
考えるべきは「どんな家なら将来流通するのか?」
もちろん不動産会社が査定した古い家の売買価格は、築年数を算出し、売買可能価格を弾き出すでしょう
経理士さんも経理ルールに基づき計算して、売買価格の基礎データを弾き出すでしょう
すると古ければ資産価値は「0円」となる場合も少なくありません
つまり家は「0円」と算出されてしまう可能性が大きい
となれば、売買は成立しませんね
買い手は見つからないでしょう
売買するなら「解体して、土地だけで売りましょう」と言われる可能性も大です
であれば、古い家付きの不動産は「流通」しにくいことを意味します
では、視点を変えてみましょう
築年数は古いが、求めやすい価格で、家のサイズもコンパクトなら流通する可能性があると思います
需要と供給が「流通の定義」なので、「価格」「「住みやすいサイズ」そして「平屋」なら老若男女問わず、世帯数問わず、流通しやすい条件を持っていることになります
価格もハードルは低くなるでしょう
なぜなら、投資金額がそこまで高くはならない
お一人様(年齢問わず)、ご夫婦2名様、親子2名〜4名様などが対象です
平屋でコンパクトで住みやすいクセのない間取りで、メンテナンスも平屋なら手が届く
自分で外壁を塗ることもできたりする
足が悪くても平屋なら普通に生活できる
共働きなら家事楽
導線が短いので移動が楽
余計な部屋がないのでお掃除が楽
やはり、新築住宅としても中古住宅としても「小さい平屋」は、誰にとっても基本的に住みやすい
だから「売買」「賃借」が成立する訳です
「小さな平屋」を新築して子育て家族が住む
子供達が独立して「小さな平屋」を好きな土地を探して建てる
両親が高いしたら生まれ育った古くなった「小さい平屋」を「売買」「賃借」する
住宅ローン返済が終わっているか、仮に残債があっても団体信用保険で全て支払い済みにできる
結果、資産を前提として作られた「小さい平屋」は、収益を産んでくれる
「空き家」にはならない可能性が高い
もちろん、立地が好条件の場所ならなお確率は高い
場合によっては、子供が独立して別の場所に「小さい平屋」を建てたとすれば、収益構造を持って住宅ローン返済の助けとなる収益を得られる人生を送ることができる
建てた家も要らなくならないので早々解体しなくていい
資産価値のある流通できる「小さな平屋」は、長持ちしつつ「お金」を運んでくれる
この好循環こそが日本の「空き家」対策の一助になることは間違いない
今、日本の世帯人数は3人以下が約70%に届く勢いだと言われていて、少子高齢化が加速する未来は、もっと増える
核家族の流れがこれからも続くのであれば「小さな平屋」こそが、好循環、善循環となると考えられる
大きな家を建てるのであれば、核家族化ではなく、昔のように大家族化の道を進む方がいい
そして、長持ちする家にすべき
そうすれば、「空き家」にならずに家の寿命を全うできる
日本の住宅の考え方も大家族の住宅
核家族の住宅
核家族の住宅は、流通させることを前提に作る
「小さい平屋住宅」にする
将来「売買」「賃借」により収益を得る
家の循環社会を目指す
地球上に「空き家」を生み出さない新たな住宅社会を生み出す
家は買うものであるという時代から
借りて住むのもいいという時代にする
しかし、従来のアパートで一生を終えるのを否定はしないが、ならば価値ある人生を歩むためにマイホームは新築で建てたい
借りて一生を送ると決意してもいいが、借家が人生を送るに相応しい価値ある家でなければならない
それは「小さい平屋」だと言える
断捨離して必要ないものは買わない持たない
家はいつもスッキリしていて暮らしやすい
要らなくなった物は、ヤフオクやメルカリなどを利用して売買する
でも、拘りたい価値があり意義を感じる物や事には投資する
「小さい平屋」は、時の経過の中でチーム化しない普遍的な流行に左右されないデザインや間取りや仕様を突き詰める
自分だけがいい家ではなく、「買いたい」「借りたい」「住みたい」存在のものにする
メンテしやすさも大事に考える
人間という生き物が生活の舞台として生きる場所がマイホームなので、健全な育成ので切る環境としなければならない
心身共にストレスを溜めない環境でなければならない
共働きを応援する場所でなければならない
家時間が心を満たしてくれる場所でなければならない
そして、流通できる家でなければならない
「空き家」を切り口に、これから孫末代まで幸せに生きられる責任を持った家づくり、マイホームのあり方を示させていただいた
しかし、これは考え方である
人は、単純ではない
時代もどう変わるのかはわからない
目先の「空き家問題」を解決できる話でもない
現在の住宅という課題から未来を考えた時に「空き家」にならない策を考えお伝えしてきた
しかし、私はこの回答と言える「小さな平屋」を作るべきだという考え方は未来の日本の地方の住宅文化の新たな解決への道だと思っている
なぜ家を建てるのですか?
この問いへの答えは、今も昔も『自分や家族が今以上に幸せになるため』であるという考え方は、揺るぎない永遠のものだと思う
では、幸せになれる家は?
その答えとも言える考え方が「小さな平屋」を建て、将来収益を得ながら暮らしを楽にする人生を送ることではないかと思う
さらに言えば、つくって壊す日本の住文化から、資産価値のある家をつくって家の寿命をまっとうさせて地球環境を維持していく
性能を高めて地球に負荷をかけない家への努力が実った「小さな平屋」をつくる
そして、「空き家」を生み出さない日本の住文化
住宅の循環秩序を持つ日本人
そんな社会が生まれ育っていってほしいと思う
「空き家問題」を突き詰めていくと「空き家」にならない住まいとはどんなものなのか?
流通する住文化社会はどうすれば成立するのか
住宅借入を軽減してくれるストーリーは作れないのか
課題山積の住宅の未来
人間の未来
豊に価値ある人生を歩める基礎となる住文化
凄く重要なテーマに正面から向き合って見えてきた家
家は「小さい平屋」を建てるべき
長々「空き家問題」への解決への道を書かせていただきました
誰もどこでもそんな話をする人はいませんでした
住宅のコンサルタントからも聞いたことがない話でした
自らが考え続けてきた未来が幸せになれる「住まい」について真剣に考えていました
そして自分たちが進めてきた『縁側家族』『YOROKOBi』それぞれが示している十分化の未来への挑戦は、間違いなくこのベクトルで間違い無いと確信することができました
過去を振り返り、今を見つめ、未来を明るいものにする
その最も大事な考え方をベースに、これからも邁進していきます
だいぶ、自由奔放に誤解を恐れずに書かせていただきました
日本の住宅文化や歩みを憂いた結果の「小さい平屋」を建てるべきという考え
何かの参考になれたとすれば幸いです
そして、メンターの未来へのメッセージに出会えた事に感謝です
次回は、「小さい平屋」でも、どんな考え方で、どんな家にすべきか?
またまた、独断と偏見で誤解を恐れず書いていきたいと思います。