2022年8月23日
『 平屋日和 』内部の標準仕様には訳がある・・・
前回の「平屋日和」の標準仕様「外部」についていかがだったでしょうか。
訳あって○○が標準となっています。
それが「プロダクトハウス」所以です。
などと語ってしまいました。
でも、なんでもいいなら「オーダーハウス」でいい訳です。
その代わり、後々のことを緩く考えて仕様選定することは無責任でもあるように思いませんか。
考えに考えて標準仕様を決めることは本当に大切なことではないでしょうか。
さて、今回のお話は「内部」の標準仕様についてです。
内部の仕様を考えると、あれもしたいこれもしたいと思いを巡らし、様々なものを幾つも選んでしまう傾向があります。
一番大切なのは、家の中は脇役であるとおいう大前提を軸に据えて考える必要があります。
今までの経験から、壁紙などの種類は少ない方がいいというほぼ結論と言える意見を持っています。
この部屋は、壁紙やカーテンはこうしたい。
大変よくわかります。
この面は、この柄。
この面は、この色。
この天井は・・・
このような考え方は、基本お勧めしません。
なぜか?
チープな感じに仕上がります。
飽きが来ます。
落ち着きません。
もしやるのであれば、カーテンや家具も一緒に決めてしまう覚悟が必要です。
なぜなら、壁や天井や床は脇役だからです。
そして、家全体のコンセプトに沿っていないとやり過ぎてしまい、いつか後悔する日が来るからです。
床は、無垢材。
色味を考えて、「杉」「赤松」。
日本の暮らしに合っていて、健康を考えて「杉」「赤松」。
それ以外は、窪田建設の場合は標準仕様に入っていません。
縁側家族の「日和シリーズ」=「杉」です。
テーマは、「和モダン」。
「和」をベースとした色合いやデザインこそ「普遍」であると考えるからです。
壁は、基本的に「白」。
白一色で全てを構成することこそが一番良いと考えています。
なぜか?
無垢の木と一番相性が良く飽きないし高級感があるからです。
何より「品」があります。
どうしても変えたい部分がある場合は、床、照明の色、カーテンや家具との調和までも考えて、後から考えようとしないことが一番のポイントだと思います。
理由ですか?
それは、今まで多くの家を見続けてきた結果から考察して言えることです。
これは、センスがいいとか悪いとかという次元ではなく、結果から検証した意思です。
外さない選択と言えます。
家は、長い間人生を過ごす拠点となる場所です。
だからこそ、基本的に流行り廃りがあってはならない「普遍性」を重視すべきです。
「持続可能」=「サステナブル」
長い時間を過ごす場所だからこそシンプルさが大事だと考えています。
日本の家は、木と漆喰壁が基本であるように歴史が物語っていると感じます。
天井も同様です。
アクセントとして物足りなさを感じる場所には「色」をどこかに使うのは「あり」です。
例えば、オープンキッチンのバックとなる壁にあえて色を使う。
できたら派手派手ではなく、アクセントとなり嫌らしくない「色」。
飽きない「色」。
柄ではなく「色」がいいですね。
白い壁と木の持つ色を意識して「グレイ系」がお勧めです。
「白」に対して「色」を組み合わせるときに「色」は「白」を押し込めるような押しの強さが目立ってしまいます。
私が「日和シリーズ」で気を付けてほしいのは「柄」です。
しかも「木目の柄」は、あまり使わない方がいいと考えています。
理由は簡単です。
本物の無垢の木を使っていますので、イミテーションの木は、本物に負けます。
つまり、チープさが目立ちます。
今の技術は確かに優れていますので本物に近い出来栄えです。
しかし、本物ではありません。
どうしても本物が隣に貼られていたら、嘘がバレます。
どうしても無垢の木の雰囲気が欲しいと思われるんであれば、費用アップにはなりますが本物を張ってください。
これも、経験です。
私のセンスがどうのという次元の話ではなく、今までたくさんの家を見てきた結果です。
ノルウェーハウス全盛期の頃、多くの皆様から「ノルウェーハウス」は、他の会社のどの家にもない世界観がある。
憧れの家だ。
そう言っていただくことが多くありました。
理由は、無垢の木と白い壁だけで構成されていたからだと思います。
「無垢の木」そのものが生かされる。
生きる。
というのが答えだと思っています。
室内ドアも「北欧赤松の無垢ドア」しか使いませんので色の選択はありません。
つまり、選択する要素が内部の仕上げ素材や色味が1種類しかないというくらいにシンプルな構成でした。
間取りはそれぞれではありますが、色味はほぼみなさん同じです。
しかし、それが一番輝いていて本物感を味わえるという一番いい結果となったのです。
「平屋日和」は、その流れを汲んでいます。
室内ドアは、「栂の突板を使用した無垢ドア」です。
床が無垢の杉板を標準にしていますので、室内ドアとのマッチングは色味や質感がたまらないと私は考えています。
リビングの天井は、勾配天井を標準化しています。
おおらかな平屋を一番感じさせる場所です。
心の解放こそが人を大きくしてくれるのではないかと考えているが故の標準仕様ています。
見た目はシンプルだと感じるでしょう。
しかし、だからこそカーテンや家具などが生きます。
空気感も違う感じがするでしょう。
外には、屋根付きの縁側。
第二のリビングルームがあります。
この構成は、「平屋日和」だけでなく、「縁側家族」全てのコンセプトなのでリビング+第二リビングとなります。
二階建ての場合、2階にバルコニーがあるタイプが多いかと思います。
しかし、ここは洗濯物干し場所となり、くつろぐ場所にはなり得ません。
その点、「平屋日和」の縁側は、洗濯物を干す場所だけではなく、くつろげる場所なので意義としてはかなり使える場所になります。
それ以外にも標準仕様はご説明すべき場所もありますが、「無垢の木」を使っている部分が最大の特徴でありこだわりだと言えます。
今回は、「内部仕様」について少しお伝えしました。
「平屋日和」がなぜ、人気があるのか?
少しご理解いただけたのではないでしょうか?
では、次回も勝手に自由に誤解を恐れず書いていきます。
よろしくお願いいたします。