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2025年5月13日

【信州の春爛漫】武石の花桃街道を歩く🌸

先日、念願の武石の花桃を見に行ってきました。長野県の東北信エリアは、本当に春の彩りが豊かですよね。少し前には千曲市のあんずの里、そして上田市の千本桜と、短い期間にこんなにも華やかな景色を楽しめるなんて、本当に恵まれた地域だと改めて感じます。

お天気と時間の都合で、なかなか全ての絶景を一度に見ることは難しいのですが、もしタイミングが合えば、きっと心が解放されて、明るく幸せな気持ちでいっぱいになるでしょうね。

今年は、幸運にも武石の花桃を見に行くことができ、数時間でしたが、その美しさからたくさんの幸せのおこぼれをいただいたような気持ちです。きっと毎年、多くの方がこの地を訪れ、ゆったりとした時間を過ごされているのでしょう。

花桃街道を歩いていると、時折、人家の間の細い道を通ることがあります。もちろん、住んでいらっしゃる方にはご迷惑かもしれませんが、一歩足を踏み入れると、まるでタイムスリップしたかのような懐かしい風景が広がります。古民家を利用した素敵なカフェもあり、そのほのぼのとした雰囲気に心癒されました。

そして、改めて日本の木の家の素朴な佇まいの美しさに心を奪われました。この風景にこれほどまでに調和するデザインは、まさに日本の誇る「美」だと思います。しかし、残念ながら、近年ではこのような伝統的な家屋が減少し、近代的な箱型の住宅が増えているのが現状です。100年後、この時代の住宅はどのように語られるのでしょうか?

一方で、最近はインバウンドのお客様が急増し、「日本の美」「日本の感性」「日本人の細やかさ」が世界中で高く評価されています。その中でも、日本の「古い家」や木造の建造物は特に注目を集めているようです。美しいだけでなく、日本の独特な文化を今に伝える「建物」は、興味深く、尊いものとして認識されているのです。

しかし、目を向けると空き家となってしまった古い家も少なくありません。また、この素晴らしい景色に、少しばかりそぐわないと感じてしまう建物も目にすることがあります。景観のバランスが変わりゆく時代の流れに戸惑いを感じつつも、建築を生業とする一人の「プロ」として、大きな視野で時代を見つめ、自分が正しいと信じる道を疑わずに進んでいきたい。

そんなことを、満開の花桃の優しい声に耳を傾けながら、全身で絶景を味わった一日でした。どうか、このような美しい場所が、いつまでもこのままであり続けますようにと心から願っています。

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