2022年7月17日
「オーダーハウス」と「プロダクトハウス」①
何か聞きなれない○○ハウスという言葉に感じましたでしょうか?
今日は、あまり語られない「オーダーハウス(注文住宅)」と「プロダクトハウス(規格住宅)」の考え方の違いについて書いてみたいと思います。
窪田建設は、以前より住宅の商品開発をす据えてきた地方の住宅会社は珍しいと言ってきました。
これは、業界も長いので本当にいまだに思います。
1997年にSBC上田ハウジングパーク(総合展示場)に出店するために初めて商品を開発したのが『ノルウェーハウス』です。
以前にも何度か書いたと思いますが、1998年の冬季オリンピック長野を開催する前の開催地がノルウェーのリレハンメルだったことがきっかけでした。
つまり、長野県とノルウェーのリレハンメルとの交流が当時あったことで私もノルウェーに行く機会を得ました。そして、ノルウェーの木造建築に触れることができたことで様々なことを感じ考え日本建築とノルウェー建築の融合をしたいと思うことがきっかけとなりました。
勿論それだけではなく、私のメンター(師匠)の協力も得て商品を開発する挑戦ができたと思います。
その時に多くを学びました。
日本の過去の建物の良さを深掘りする。
欧米の気になる建築物の概略の歴史や思想を知る。
そして、日本人の地方の未来を想像した時に見える解答のようなものは何か?
それは、住宅業界がその時代に正義と言えるような概念が未来に向けて本当に住む人にとって正しいものなのか?
立ち止まって考える大切さは、何より重要なことだと思うようになっていったことは今も変わらずに商品開発の軸になっていると思っています。
では、注文住宅すなわち自由設計の家と称するなんとも曖昧な住宅づくりの概念。
フルオーダーなので、「0」から作る一品ものの住宅づくりを意味します。
一見、一品ものなので特別なその方だけの家づくりなので高級路線です。
参考にしたい家はあるが、そのものではない。
しかし、それはみたこともない家を意味します。
特別な世界に一つだけに家ですから。
間取りも自由なので希望をプロに伝え考えてもらい見える形のものである間取りと外観を示す絵と色を資料として手渡される。
修正を加えながら価格も自由設計なので直ぐにズバリの金額は出ませんので概算見積もりと称する過去データと経験値と大雑把な概念で金額を弾き出す。
正式には見積もりすることは内容が明確になっていないので精度は低い。
これを気に入る状態のものまで何度も繰り返す。
例えるならば、メニューのないお寿司屋さんに行って、食べたいお寿司の写真を見せて、それを作ってもらい食べるようなものなのかもしれません。
価格についても今のように資材高騰が止まらないとなると時価で見積もるのかもしれません。
今のような状態では価格への不安が脳裏をよぎりますね。
もちろん、そのままズバリの金額をご提示することは失礼なので通常の利益は確保せずに頑張れる金額を提示することになります。(他社さんは分かりません)
これが、少し乱暴な説明になりましたが「オーダーハウス」という存在だと思います。
会社さんによってやり方や考え方は、違う場合もあるでしょう。
例えば、基本の仕様は決めている。
例えば、間取り集から選んでもらう。
例えば、あることは規格化している。
例えばスーツで言う「イージーオーダー」を注文住宅と呼んでいる。
つまり、注文住宅の定義ややり方はまちまちなのだということです。
何を使うのか?
性能基準は?
無垢の木などを使うのか?
新建材だけでつるるのか?
価格も違えば、グレードもまちまち。
しかも、そのことは初めて家を持つ人にとって実はよくわからない。
だからこそ、フルオーダーハウスを望むのであれば時間をたっぷりかけて進めて行くことが何より重要なことだと思います。
打ち合わせ回数も簡略せず納得いくまで何度も何度も話し合いを持つべきです。
なぜなら、見えないものに向かって大金を支払って作るものだからです。
不透明な世界に足を踏み入れるわけなので慎重にことを進める必要があるからです。
今回は、ここまで。
次回は、『プロダクトハウス(規格住宅)』についてと商品開発についてお伝えします。
では、「オーダーハウス」「プロダクトハウス」な何が違うのか?
どちらがいいのか?について思うところを書きたいと思います。