2019年8月27日
自社開発の苦悩は…
最近思うこと・・・
感じること・・・
本当に頭の中が溢れ出るような感覚かもしれない。
その理由は、自社開発についてだ。
窪田建設は、ノルウェーハウスを自社開発して以来、そのスタンスにこだわってきた。
FC・VCなどを否定するわけではない。
実際、住宅業界の工務店などのほとんどは加盟していると思う。
しかし、窪田建設は馴染まない感じだ。
それは、マニアックな会社だということかもしれない。
自分の経験やお客様の声を踏まえ、自社の木に対する深い想いや技術に関する持論が社内に沢山あるからだと言える。
それはそれで、悩みも多い。
家は、価格、間取り、性能、デザイン、ディテールなど答えが一つではないからだ。
例えば、デザイン。
4〜5年くらい前になるだろうか?
『ブルックリン』『インダストリアル』『男前』『塩系』などのジャンルが一斉を風靡した。
もちろん、今もかもしれない・・・
ところがだ。
住宅雑誌を見てもお分かりの通り、この文字が極端に少なくなってきている。
もしかしたら死語にさえなってしまっている位この単語が激減しているように感じる。
お洒落=流行
5年後に浮いてしまうような家のデザインに成ってしまったら・・・?
疑問を感じてしまう。
30代〜40代中盤の方々が家を建てる年齢と言われていることは変わらないのだが、流行は凄いスピードで流れてきている。
しかし、本当に一過性のデザインを追求して自社開発することにどれだけの意味があるのだろうか?
あえて、流行を追わない。
むしろ、本質的で普遍的な『事』『暮らし』を考えて家づくり、自社開発をしていく事が大切だと思う。
また、間取りなども非常に関心の高いところである。
もちろん大切すぎる要素だ。
しかし、間取りも時代とともに流行がある。
『土間リビング』『来客用の部屋レス』『シューズクローク』・・・・・
レイアウトもその一つだ。
窪田建設では、『縁側家族シリーズ』として、「平屋から考える家づくり」を家づくりの『解』の一つだとご案内してきている。
しかし、あくまで「ひとつ」であって「すべて」ではないと考えている。
それは、家族がどのおたくも同じ考えや家づくりの条件も違うからだ。
曖昧に感じてしまうかもしれないが、十人十色。
千差万別。
だから、同じような条件の方にとって「平屋」という切り口で家づくりを考えた場合に見えてくる「事」が明確になる。
スタート位置が「平屋」とした場合に、明確に自分たちの家づくりの方向やしたい事や家族や夫婦の未来が見えてくるのだ。
例えば、子育て。
幼児期、個室が必要な時期、巣立っていく時期、夫婦二人になる時期・・・
家族の成長を時系列に想像し、ベストな環境がなんなのか?
考える時が家づくりだと考えると間取りのあり方やデザインや素材感が重要である事に気づく。
「平屋」=熟年夫婦の家
こんな固定概念から家づくりを考えると将来困った事態になるかもしれない。
そう。
足を怪我して階段の上がり下がりに不安が出てくる。
であれば、「平屋」という選択からはじめるのも全然あり。
とはいえ、敷地に制約があり2階建の総床面積を平屋に置き換えると現実的ではない。
敷地に入らない事が想定できる。
都会のマンションは言わば「平屋」のようなものだ。
面積は?
18坪の3LDK?21坪?24坪?
このサイズなら分譲地の中に建てられる。
そんな事を考えて間取りに目をやると圧倒的に収納が少ない。
部屋数を確保する代わりに収納をカットしてしまった間取りに感じてします。
これが、上田市でも人気のマンションか?
マンションは「平屋」だから暮らしやすいという事は理解出来る。
また、資産としての考え方もありかも。
否定するものではない。
戸建て住宅のいいところはマンションより広い事が多いという事。
だから、いたずらに家を大きくしないと考えていても暮らしやすい事柄は確保したいと思うのは当然だ。
間取りのご要望が多いのは⑴各部屋の収納⑵シューズクローク⑶キッチン周辺の収納・・・だったりする。
部屋数も夫婦と子供2人だった場合に⑷夫婦の寝室、子供部屋2つ、LDK。
こんな条件を満たし、デザイン性、暮らしやすさも、性能、強度、も確保したいということは多い。
しかし、しかしだ。
意味なく家を大きくするとコストアップにつながる。
高くなるのだ。
コストを優先すると質感は低下する。
デザイン性も妥協。
間取りも我慢。
優先すべきがなんなのか?
次第に見えなくなっていったりする。
話を戻すと「自社開発」をするということは、様々な諸条件を踏まえ窪田建設としての目指すべき家も念頭に置きこだわりを大切に長い時間を家族が幸せに暮らし続ける家を考えご案内できなければならないのだ。
常に挑戦すべきはココ。
ココを考えて”HYGGE” いつまでもいごこちのいい時間、空間の家を・・・
考えご案内できなければならない。
悩ましい課題に向かい地方のマニアックな窪田建設が果敢に挑戦してきた足取りである。
これは、いつまでも続くのだ。
悩ましいとは、最近「もっと長くご家族の人生を意味ある健全性のある家の企画はないか?」と思うことだ。
贅肉を落とし、固定概念を超越し、本当にご要望いただいている課題を解決し、家族の成長を支えられる家。
いたずらに流行を追うのではなく、本質的に必要な条件を満たす家。
未来に不安解消と安心が見えている家。
分譲地にも普通に建てられる暮らしやすい家。
つまり、まだ見ぬ世界感を理由ある家を生み出したいという強い欲求の熱が冷めない。
このことにより高みを目指し進めていきたい。
その苦悩が、理想と言える高みを目指し、もっと悩み続けていけたらと思う。
窪田建設は、そういう高みを常に目指した住宅づくりをしていきたいと思う。
こんなことを考えていると100点といえる正解が見えないのかもしれない。
いつも、こんなことばかりを考える。
『これだ〜!』といえる解答を目指して積極的に思い悩みながら歩みたい。