HEAD BLOG代表 窪田のブログ

2025年5月23日

補助金・助成金-新築・リフォーム

長野県では、新築住宅やリフォーム事業を支援するための様々な補助金・助成金が提供されています。国が実施する「住宅省エネ2025キャンペーン」と連携したものや、長野県独自の制度、さらに各市町村独自の制度もあります。

ここでは、2025年度に利用が想定される主要な補助金・助成金を、新築とリフォームに分けて詳しくご紹介します。


1. 新築住宅向け補助金・助成金

新築住宅においては、主に省エネルギー性能の向上や、長野県産木材の活用、子育て世帯・若者夫婦世帯への支援を目的とした補助金が多く見られます。

1-1. 信州健康ゼロエネ住宅助成金

長野県が独自に実施している、健康増進と住宅の省エネルギー化・脱炭素化を推進する制度です。

  • 目的: 健康で快適な住環境の実現と、地球温暖化対策への貢献。
  • 対象となる建物:
    • 県内の地域工務店や住宅会社が建てる木造の新築住宅、およびリフォーム(ZEH化リフォーム)。
    • 鉄骨造、鉄筋コンクリート造、大手ハウスメーカーの住宅、賃貸住宅は対象外。
  • 助成対象者: 事業主(工務店など)。注文住宅だけでなく、分譲住宅(建売住宅)でも補助金が受けられます。
  • 補助金額:最大200万円
    • 太陽光発電設備(3kW)や木質バイオマス利用暖房設備(薪ストーブ等)を設置できない場合は、最大160万円。
    • 基本項目(最低基準)を満たすと30万円。
    • 先導基準(高い断熱性能)にすると+100万円。
    • 選択項目(最大加算で+70万円): 左官仕上げ壁や畳、蓄電池の設置などが評価されます。
  • 主な要件:
    • 省エネ性能が最低基準、推奨基準、または先導基準に適合すること。
    • 県産木材の活用(0.12~0.16㎥/㎡以上使用で10万円、0.16㎥/㎡以上使用で20万円など)。
  • 募集期間:
    • 第1期: 2025年4月15日~2026年2月15日 (先着順)
    • 第2期: 2025年12月1日~2026年3月15日

1-2. 子育てグリーン住宅支援事業(国・国土交通省)

「住宅省エネ2025キャンペーン」の一環として、子育て世帯や若者夫婦世帯の省エネ住宅の新築・購入を支援する制度です。

  • 目的: 2050年カーボンニュートラルの実現に向け、高い省エネ性能を持つ住宅の普及。
  • 対象者: 子育て世帯(18歳未満の子どもがいる世帯)または若者夫婦世帯(夫婦いずれかが39歳以下の世帯)。
  • 補助対象工事:
    • ZEH基準を超える省エネ性能を有する脱炭素志向型の住宅(GX志向型住宅)
    • 長期優良住宅
    • 断熱等性能等級4以上をクリアした住宅
  • 補助金額:
    • 新築(注文住宅・分譲住宅): 最大160万円
  • 申請期間: 2025年3月下旬より交付申請(予約を含む)受付開始~予算上限に達するまで(遅くとも2025年12月31日まで)
  • その他: 本事業は、消費者と契約し、補助事業を行う「住宅省エネ支援事業者」を通じて申請手続きが行われます。

2. リフォーム事業向け補助金・助成金

リフォームにおいては、省エネルギー改修(特に窓や断熱)、バリアフリー改修、耐震改修、空き家改修、子育て対応改修など、多岐にわたる支援制度があります。

2-1. 住宅省エネ2025キャンペーン(国)

国土交通省・経済産業省・環境省の3省が連携して実施する、住宅の省エネ化を支援する大型補助金制度です。主に以下の事業が含まれます。

  • 目的: 既存住宅の省エネ性能向上と、これに伴う光熱費削減、健康で快適な暮らしの実現。
  • 共通事項:
    • 交付申請(予約を含む)の受付は2025年3月下旬より開始。
    • 予算上限に達するまで(遅くとも2025年12月31日まで)
    • 「住宅省エネ支援事業者」を通じて申請手続きを行います。
    • 令和6年11月22日以降の対象工事着手が対象。
① 先進的窓リノベ2025事業(環境省)
  • 目的: 既存住宅の窓・ドアの断熱性能を高め、大幅な省エネ効果と光熱費削減を実現。
  • 対象となる工事内容:
    • 内窓の設置(二重窓化)
    • 外窓の交換(カバー工法、はつり工法)
    • 高断熱ガラスへの交換
  • 補助金額:
    • 最大200万円/戸(補助率1/2相当)
    • 工事内容と製品性能に応じて、1箇所あたり5,000円~220,000円。
② 給湯省エネ2025事業(経済産業省)
  • 目的: 高効率給湯器の導入を促進し、家庭の省エネ化を推進。
  • 補助対象: 高効率給湯器の設置。
  • 補助金額: 詳細は確認が必要ですが、導入コストの一部を補助。
③ 子育てグリーン住宅支援事業(リフォーム部門)(国・国土交通省)

新築部門と同様に、リフォームにおいても子育て世帯・若者夫婦世帯等を対象とした省エネリフォームを支援します。

  • 目的: 既存住宅の省エネ改修を促進し、子育て世帯等の負担軽減。
  • 補助対象工事:
    • 必須工事(以下のうち2種以上を実施):
      • 開口部の断熱改修(窓、玄関ドアなど)
      • 躯体の断熱改修(天井、壁、床など)
      • エコ住宅設備の設置
      • (「先進的窓リノベ2025事業」を利用した場合も「開口部の断熱改修」とみなされます。)
    • 附帯工事(上記必須工事と同時に行う場合):
      • 子育て対応改修
      • 防災性向上改修
      • バリアフリー改修
      • 空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置
      • リフォーム瑕疵保険等への加入
  • 補助金額: 最大60万円/戸(世帯区分の廃止により一律)

2-2. 信州健康ゼロエネ住宅助成金(リフォーム部門)

新築と同様に、リフォームにおいてもZEH化リフォームを対象とした助成金です。

  • 目的: 既存住宅の断熱性能向上による省エネルギー化。
  • 対象となる工事:
    • 寝室、脱衣室、浴室、トイレ、キッチンを含む住宅部分について、信州健康ゼロエネ住宅指針の最低基準(外皮性能および一次エネルギー消費量)以上を満たす断熱改修など。
  • 補助金額:
    • 戸建住宅: 最大120万円/戸(玄関ドア含む)
    • 集合住宅(個別): 最大15万円/戸(玄関ドア改修の場合は20万円/戸)
  • 募集期間:
    • 第1期: 2025年4月15日~2026年2月15日 (先着順)
    • 第2期: 2025年12月1日~2026年3月15日

2-3. 市町村独自の補助金・助成金(例:長野市)

長野県内の各市町村でも、独自の補助金・助成金制度を設けている場合があります。ここでは長野市の例をご紹介します。お住まいの市町村の情報を確認することが重要です。

① 居住介護住宅改修費支給(長野市)
  • 目的: 要支援または要介護認定を受けた方の住宅リフォームを支援。
  • 補助金額: 最大で100万円。
② 既存木造住宅の耐震改修工事補助金(長野市)
  • 目的: 既存木造住宅の耐震性を向上させ、安全な住まいを確保。
  • 対象者:
    • 木造住宅の所有者で、前年の収入額や所得金額に条件あり。
    • 中古住宅を購入し、耐震改修工事完了後概ね1年以内に入居する方。
    • 上乗せ補助として、申請日の前年度から居住し、所得金額が200万円以内の方。
  • 助成金額:
    • 耐震改修工事にかかる費用の5分の4以内、限度額100万円。
    • 上乗せ補助: 耐震改修工事にかかる費用の10分の1以内、限度額20万円。
  • 主な要件:
    • 耐震診断後、総合評点が1.0未満の既存木造住宅の耐震改修工事。
    • 耐震改修工事後の総合評点が0.7以上、工事前の評点を上回る耐震改修工事。
    • 個人所有の平屋または2階建て戸建て住宅(貸家を除く)。
③ 長野市移住者空き家改修等補助金(長野市)
  • 目的: 長野市への移住を促進し、空き家の有効活用を図る。
  • 対象者: 長野市へ移住する方。
  • 補助金額: 空き家改修費用の一部を補助。詳細は長野市のホームページ等で確認が必要です。
④ 長野市若者・子育て世帯移住促進家賃支援事業補助金(長野市)
  • 目的: 長野市への移住と定住を促進するため、若者・子育て世帯の住宅確保を支援。
  • 補助内容: 月額2万円を上限に、最大2年間補助金を交付。
  • 交付対象者: 長野県外からの移住者で、おおむね5年以上長野市に定住する意思を持つ者など、特定の要件を満たす方。

2-4. 空き家改修支援事業(市町村により異なる)

長野県内の多くの市町村で、空き家の利活用を促進するための改修補助金が設けられています。

  • 例:信濃町空き家改修等支援事業補助金
    • 対象者: 空き家の所有者、利用者または利用予定者で、特定の要件を満たす方。
    • 対象となる空き家: 空き家バンクに登録されている個人所有の一戸建て住宅など。
    • 補助対象工事: 町内施工業者による工事で、費用が10万円以上などの要件あり。
    • 補助率・限度額: 改修工事の対象経費の1/2(上限25万円)、家財撤去の対象経費の10/10(上限5万円)など。

補助金・助成金申請の共通する注意点

  • 申請期間: ほとんどの補助金・助成金には申請期間が設けられており、予算がなくなり次第終了となります。早めの情報収集と申請準備が重要です。特に国の大型補助金は、年度末に向けて駆け込み需要が発生し、早期に予算上限に達する可能性があります。
  • 対象工事の期間: 工事着手時期や完了時期に指定がある場合があります。
  • 要件の確認: 申請者や住宅の要件、補助対象となる工事内容などが細かく定められています。必ず事前に詳細な要件を確認しましょう。
  • 事業者との連携: 多くの補助金は、消費者が直接申請するのではなく、「住宅省エネ支援事業者」や工務店、リフォーム業者などが代行して申請する仕組みになっています。補助金を活用したい場合は、実績のある業者に相談することをおすすめします。
  • 併用の可否: 複数の補助金を併用できる場合とできない場合があります。事前に確認が必要です。
  • 情報源: 国の補助金は国土交通省、経済産業省、環境省のウェブサイト、長野県の補助金は長野県庁のウェブサイト、市町村の補助金は各市町村のウェブサイトで最新情報が公開されます。

常に最新の情報は、それぞれの公式ウェブサイトや、お住まいの地域の住宅会社、リフォーム会社に確認してください。 2025年度の補助金については、まだ詳細が確定していないものや、変更される可能性のあるものも含まれています。

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